復活の日




2003 年 1 月 2 日(木)
御前崎菊川河口
晴れ
Sail: ZONE 4.7(NEIL PRYDE)->CORE 4.1(NEIL PRYDE) Board: NG ACP 255



 見よ、今日のために蓄えたこの脂肪。まわしの如き脇腹は両手でしっかりとつかむことができる。なのに――なのにだ。今日の御前崎は暖かった。汗ばむほどだった。なんてことだ。
 何時ぐらいから吹きはじめたのかはわからない。
 車中で寝ていたら正午になってしまっていたのだ。すっかり出遅れてしまった。海では結構な人数がセイリングしている――セイルサイズは 4 点台だ。しかもセイルを小くしているセイラーもいる。
 へんだなぁ。
 波打ち際に立って風を感じてみてもそんなサイズの風とは思えない。ぼくだと、5.2 かな――と考えていた。しかし、ブローはきつめ。4.7 だな。
 というわけで NG 255 に 4.7 をセッティングして海にでた。
 セミドライを着込んで波打ち際に立ってぼくは顔を引きつらせた。
 とんでもなく吹き上がっていた。うっそーっ。
 どうして神様はこんないじわるをするんだ、とはさすがに思わなかった。宗教心ないからねぇ。


 今日まで積上げてきた自分の脂肪の重さを信じて 4.7 で出艇してみた。
 波のサイズがまだ、あがっていないことも幸いした。アウトにでていく。しかし、頭の中では松田優作が叫んでいた。
「な、なんじゃ、こりゃっ」
 うねりのトップを越えるたび、空中に飛びあがってしまう。完全に自分の意志とは関係なく、舞上げられてしまっていた。しかも風におさえつけられてしまってウォータースタートがかなりやばい。セイルをかえるしかねー。アウトで沈してインへ戻る。無事、出艇した場所へ戻れそうだった。ふと風下後方を見た。小さい波がきていた。そのとき、ぼくが何を考えていたのかはわからない。気づいたときにはフロントサイドへカーヴィングしているところだった。ありゃりゃ。なのに波へ向かう途中で波は消えてしまうし、しかたないのでそこでレイルを返したら風が足りなくて沈してしまった。


 4.7 かついで駐車場へ戻り、4.1 に張り直してふたたび、海へ。
 風がさっきよりは落ちていたが、ブローはきつめだ。出艇。アウトは完全にオーバー。舞う飛ぶ沈する。波にまかれて流される――今日のカレントは速い。あっという間に菊川の河口を越えて千浜の休憩所が見えるところまで。
 インサイドがガスティになってしまったため、今度はアウトにでることもできなくなる。たまにアウトにでると、オーバーブローで簡単に空中へ。


 帰りは渋滞にはまる。結局、18時間ぐらい今回の御前崎行きにかけて、セイリングできたのは正味10分ぐらいであった。


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Takehiro Yamada