
さんざん
2001 年 02 月 17 日(土)
御前崎菊川河口
Sail:Race F1 5.4(GASTTRA) Board:WAVE265(MISTRAL)
めずらしくT、Sさん、ぼくのトリオで御前崎にきたせいか、風がない。
到着直後に海を見たときは沖には風があるけれど、それがとどいていないという感じだった。それで期待できるかな、と思ったのだが。次にチェックしたときにはその風もなくなってしまっていた。
予想天気図では土曜は吹くとみていたのだけれども――はずしてしまったかもしれない。しかたないので風待ち。Sさんは先週と同じように仕事の連絡。しかし、今回はトラブルなし。
だから風がないんだという話はおいておいて、ぼくは寝袋をひっぱりだして駐車場の隅の日陰で仮眠することにした。
眠っていると、声が聞こえた。
「あれなに――えっ、寝てんかよー。すげー」
一発で目がさめてしまった。
揶揄するなよ。
平然と寝てるふりをする。その会話がなくなって人がいなくなるまで。あーっ、はずかしかった。
こそこそと車に戻って運転席に座ったまま、再び、仮眠。
「あ、セッティングしはじめた」
Tの声で目がさめる。
時計を見ると二時半。
車のフロントウィンドウごしにセイルをはこんでいく人の姿。そして、旗竿に、風に揺られる金具があたる澄んだ音が聞こえるし、風力発電のプロペラがまわりはじめている。
海を見にいった。
吹いている。5 平方台か――。波はひざもない。
待ったかいがあった、と菊川の駐車場中がざわめきだす。
前回ボードを折ってしまったTはおニューのボードをだした。友人のOからのいただきもので四年ほど前のカスタムボード。ボトムから見たアウトラインはけっこうよさげだった。表にかえしてみると、すんごく前にジョイントボックスがある。ほとんどノーズがない。思わず笑ってしまった。
今どきのセイルとのマッチングを考えると乗れるのかな、という感じ。
ためしにとTはそのボードをセット。いずれにしても彼には他にボードがない。
Sさんは 255 のJPをセッティングしていた。
フリーライドにすりゃいいじゃん、というぼくの一言に膝をたたいて準備をしはじめたSさんは少しして先週と同じ表情を浮かべてひとこと。
「フィン、忘れた」
かなり急いだつもりだったけれども、海にはいれたときには三時半になってしまっていた。
ゲッティングアウト。
いきなり潰されて波間であたふたしながらウォーターしようとしていたぼくは重大なことに気がついた。フルカムのセイルは重いということを。
5 平方台のWAVEセイルをもってないのでスラロームセイルを使っていたのだが、これがフルカムなのである。全然、水からクリューが抜けてくれない上にむちゃくちゃ重い。
なにしろ小さな波に乗ってバックサイドにぐいっとボードをまわしてぺっと板を返そうとすると、ぐうっ、という感じでセイルが前方にもっていかれてしまうのである。
平水面で乗っていたときはそれほど使いづらいとは思わなかったが、波があると、てきめんである。全然、ちがう。WAVEセイルとは取り回しがちがいすぎる。
それでもしかたないので、アウトにいってインに戻ってくるをくり返す。
ジャイブなんてちっともできやしない(これはセイルのせいじゃないけど)。とにかくアウトは全滅。最低である。
そのうえ、アウトにでるとき、小さくジャンプして沈した拍子にボードの上に落ちてしまった。いまだにどうしてフットストラップが両足とも抜けてしまったのか、謎だ。打ちつけた右太ももの外側面は蹴られるとすごく痛い場所だった。普通、どこでも蹴られると痛いものだけれど。それで肉ばなれを起してしまったように力がはいらなくなってしまう。
くー。
日の出荘の鍵を受けとるリミットが六時ということもあって四時半にあがる。
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Takehiro Yamada